自転車・旅 2013
男鹿半島・五能線・津軽半島:2013.4.26〜5.1/自転車:Panasonic Traincle 6500-remodeled
行程概要◆詳細地図
■前日:4月26日(金)
勢至公園の桜を見に、羽越本線を秋田〜金浦間往復
。
■1日目:4月27日(土) 走行距離:33km
男鹿駅で
サイダー&サリーナさんと合流、男鹿温泉へ。
■2日目:4月28日(日) 走行距離:80km
男鹿温泉から寒風山を経て能代まで。
■3日目:4月29日(月) 走行距離:70km
能代から海岸線を北上、十二湖に寄った後黄金崎へ。
■4日目:4月30日(火) 走行距離:35km
五能線で五所川原へ、金木を経て十三湖でサイサリと合流。
■5日目:5月1日(水)
龍飛崎を満喫して夜遅く仙台着、翌朝のANAで帰阪。
明日からの GEO POTTERING GW企画 に参加するため、
東京から来る二人より一日早く秋田入り。
伊丹発 08:50 のANAはプロペラ機。
一日早く秋田入りしたのは角館の桜を見るため。
ところが秋田県下はほとんどつぼみで、
唯一勢至公園だけが満開とのこと…
羽越本線で南へ約一時間、
秋田12:10〜13:13金浦で下車する。
金浦は「このうら」と読む!
これで今年の桜は見納め!
駅前の地下街で大好物の稲庭饂飩の店を見つける。
佐藤養助商店秋田店
温と冷のセット「たべくらべ」¥1,100
うまかった!
佐藤養助商店
1日目:4月27日(土)◆男鹿駅から男鹿温泉まで
泊まったホテルの隣に気になる建築が…
今秋本オープンする秋田県立美術館だった。
安藤忠雄の設計で、
そういえば計画案を雑誌で見た記憶がある。
2つの棟の間を進むと、
斜め見返しの壁に入口があり、
中に入ると正三角形のかたちをした
3階分吹抜けの空間があり、
螺旋階段を上ると、
2階にショップ・カフェ・ライブラリーからなる
「ミュージアムラウンジ」があって、
これはやられた!という感じ!!
前面道路とそれに連続する前庭に面した
低層部の屋上が池になっていて、
床がまるで池に浮かんでいるようだ!
廊下を挟んで2階分吹抜けの
「藤田嗣治大壁画ギャラリー」があり、
多様な視点から鑑賞できる。
この美術館、まだ暫定オープン期間中で、
向かいの現・秋田県立美術館に展示されている
藤田嗣治の大壁画がこのギャラリーに移設されて、
2013年9月28日に本オープンするとのこと。
秋田県立美術館
階段を上って3階のギャラリーへ、
ルイス・カーンのエール大学のアート・ギャラリーを思い出す。
同じ階段を下り、館を後にして、
向かいにある現・秋田県立美術館へ、
この大壁画「秋田の行事」が移設される。
3.650×20.500の大作!
館の方に設計者を尋ねると「日建設計」だって!
屋根の形が信濃美術館を連想させるところからすると、
林昌二さんの作品かな…
でも大壁画が移設された後、
この建物はどうなるのだろう!?
と思うと複雑な気持ちに。
お昼はまた昨夜と同じお店で稲庭饂飩¥950!
美味いうどんなら毎日でも飽きない。
お昼を済ませて12:12秋田発の列車に乗り、
今日の集合場所、男鹿線の終点男鹿へ向かう。
途中で大きな川を渡るのだが、
向うに見えるのが八郎潟の水門に違いない!
13:05終点男鹿に到着。
サーダー&サリーナさんと一年ぶりに再会、
撮影者のサイダーさんは映っていない。
事前の芳しくない天気予報通り、
少し雨交じりの中を出発。
実は今回、
天気予報でかなりの雨を覚悟していたのだけれど、
終わってみれば雨具を着ての走行はなく、
総合的にはほどほど天候に恵まれたポタだった。
男鹿半島の海岸を時計回りに進むと、
帆掛島が現れる。
帆掛島の先が潮瀬崎で、
小さな灯台があり、
ゴジラ岩があるので観光の名所なのだが、
このゴジラ岩は道路から見えなくて、
見るためには海側に回り込むことになる。
ゴジラ岩を見た後本山門前へ。
強烈な風!
何とか本山門前へ到着、なまはげ像だ!
本山門前からは強烈な上り!
上り詰めたところに長楽寺があり、
そこから999段上ると、
重要文化財の五社堂が建っているのだが、
コンディションが悪いので、
ちょっと上って引き返すことに。
美しい海岸線が続くのだが、
実は吹き飛ばされそうな烈風に耐えながらの撮影!
この日の最高地点間近…雲が手に届きそう!
最高地点から下ると展望所が現れ、
加茂青砂漁港が見える。
その加茂青砂漁港の北側の海岸線。
下ったり
上ったり
絶景が続き、
アップダウンの先に男鹿水族館が現れ、
そこからまたひと山越えて、
17:30男鹿温泉に到着、
温泉に入った後は大宴会!
食べきれない…
男鹿温泉は現在、海岸の方が中心になっているが、
もともとは内陸部の湯本地区が発祥で、
その宿を出発して、木立の中を海岸へ向かう。
海岸側でホテルや旅館が立ち並ぶ
石山地区の入口になまはげ像が立っている。
海岸から離れ八望台へ、
上りばかりと思いきや少し下りもありうれしい…
海の方を見ると、
目の前に二ノ目潟があり、
反対の内陸側には一ノ目潟があった。
はるか彼方をフェリーが航行している。
八望台から下り、
赤鬼橋を渡り、
さらに進むとなまはげ館の案内があり、
なまはげ館には寄らずそのまま直進、
次は青鬼橋!
橋の下の棚田が美しい。
目指すは寒風山、
近づくとともに上りがきつくなり、
頂上が近くに見えてきて、
大回りのアスファルト道路は省略して芝生に踏み込み、
芝生を走り、
アスファルト道路に合流すると、
寒風山頂上に到着!
寒風山頂上から上ってきた道を見下ろし、
日本海を遠望する。
寒風山から下って来ると
滝の頭水源浄水場があり、
この池が「滝の頭」で、
男鹿市の主な水源の一つ。
次は八郎潟!
潟の中は人工的につくられた土地らしく、
道路は直線、
道沿いの菜の花はまだ少し早かった
道の駅と大潟村博物館に寄った後、
日本海に出て海岸沿いを北上、
凄い空だけど雨は降らず幸い!
風が強いところなので巨大な風車が並んでいて、
松林を抜け、
ダートに悩まされながらも走り抜き、
17:45能代の宿に到着、
風呂に入った後は今日も大宴会!
3日目:4月29日(月)◆能代から黄金崎まで
能代の田んぼの中を行くと五能線の踏切に来ると、
ちょうどオレンジ色の列車が来て、
目の前を通り過ぎると後ろは白!
かなり走ったのでひと休み…
人家の間を走り抜けると
海岸沿いに出て、
しばらく走ると
巨大な岩が!
立岩だ。
若者が恋人を待ち続けるうちに
岩となってしまった悲恋の物語が伝えられて…
近くに五能線の鉄橋があり、
ちょうど列車が・・・4両連結の列車・・・
サイダー&サリーナさん
サリーナさんは黒に着替えてる…
アースアンカーされた見事な崖!
しばらく行くと灯台が…
チゴキ崎灯台
なかなかかっこいい!
灯台の周りを旋回、
しばらくして秋田県と青森県の県境を通過、
ドライブインがあって、店先に干しイカが!
五能線が並走していて、
鉄橋があり、
茅葺の民家があって、
ちょうど屋根の吹替え中でした。
五能線って結構良く走ってる!
先ほどの立岩近くの鉄橋で見た列車はブルーだったが、
今度のは色違い。
十二湖駅に到着。
駅前の食堂で昼食の後、
サイ&サリさんは一足先に十二湖へ、
ぼくはお尻が痛くなってバスで追いかけることに。
列車で来た人はみんなこのバスで十二湖へ上ります。
十二湖は白神山地の中にあり、
ブナやミズナラの自然林に囲まれた美しい湖畔。
これは「王池」かな!?
サイ&サリさんはかなり先行していましたが、
ようやく捕えて
追い抜きました。
バスはやがて終点に到着、
間もなくサイ&サリさんも到着して、
十二湖散策に出発です。
これは大きな池、
「鶏頭場の池」と書いて「けとばの池」
これは「青池」
息をのむ美しさ
ブナの自然林
散策を終え自転車に戻る途中、
道端に名水があり、
「平成の名水百選」 「沸壺池の名水」とありました。
その脇に「十二湖庵」という茶屋があり、
お菓子と
お茶をいただきました。
海岸への下りは上りとは別の道で、
日本キャニオンを横目に走り、
その後は海岸まで一気に下ります。
また五能線と出会い、
しばらく走るとこんな漁港があり、
はるか彼方に白い雪を頂いた白神山地が見えます。
白神山地をバックに、小岩と祠のある風景です。
後は、今夜の宿へひたすら走りました。
17時前に到着。
今夜の宿は、
海に浮かぶ露天風呂から見る美しい夕陽で有名な
「不老ふ死温泉」なのでしたが、
あいにく曇天で、赤い夕陽を見ること叶わず、
でも何ともいい湯加減の露天風呂に入った後は、
今夜もまた大ごちそうが待ち受けていました。
翌朝、
露天風呂は撮影禁止なので離れたところから撮影!
壁の向こう側に海水面と同じ湯面の
小岩に囲われた露天風呂があり、
左から回り込むと男湯、
右から回り込むと女湯になっています。
お尻が痛くて二人と一緒に走るのはつらくなったので、
この日は別行動することにしました。
夕方5時半ごろに十三湖の宿で合流することにして、
二人は8時前に宿を出発、
ちょっぴり雨交じりの中を走って行きました。
最寄り駅の艫作9:21発の列車で、
五能線の終着駅五所川原まで行くことにし、
時を見計らって宿を出た途端雨がひどくなり、
おまけに上りの連続でツラかった。
自転車をたたんでしばらくしたら雨もやみ、
お客さんを乗せた送迎バスが到着して、
「なーんだ!」という感じでした。
調べると「艫」という漢字は
「とも」としか読めないのですが、
船のへさきの意味なので、
「へ」と読むことにしたのでしょう。
駅の名にふさわしく、屋根から
舟の「へさき」が飛び出していました。
来たのはワンマン列車です。
たくさん連結していましたが、
お客が乗れる車両は2両だけ、
中はこんな具合です。
雨も上がり、車窓からの景色を楽しみます。
二人が走っていないかと気を付けながら…
でも結局見れませんでした。
千畳敷海岸に差し掛かるところ・・・
これぞというカットは通り過ぎてしまいました。
車がたくさん駐車して、
たくさんの人がいました。
こんな海岸がしばらく続きました。
この鰺ヶ沢駅を過ぎてしばらくすると、
五能線は海岸から離れ内陸部へ向かいます。
堂々たる岩木山が見えました。
11:25五所川原駅に到着、
出口は向こう側で、
エレヴェーターなどありませんから
この渡り廊下を渡ることになります。
自転車が軽いので苦にはなりませんが、
お年寄りや体の不自由な方は大変ですね。
津軽鉄道→のりば
太宰治記念館「斜陽館」は
金木駅下車徒歩7分
とあります。
別行動は想定していなかったので
調べていなかったのですが、
ここ五所川原には「立佞武多」というのがあって、
それをわざわざ見に来る人がいっぱい!
ということを知りました。
一旦五所川原駅の改札口を出て、
「立佞武多」を見てから津軽鉄道に乗りなおそうと思い、
iPhoneでお店を調べて、
駅の近くのお店「つるつる軒」で、
細うどんとミニとろろ丼=730円
これは当り!でした。
駅から程遠くなく「立佞武多の館」があり、
中に高さ22mある立佞武多の実物3体が展示してあって、
8月4日〜8日の五所川原立佞武多の時には、
コーナーのガラスカーテンウォール6枚が
ゴロゴロと横引きされて開口部ができ、
そこから街へと出て行くのだそうです。
ここはまだ無料ゾーン。
このガラスカーテンウォールが横移動するらしい。
入場料を払って中へ入り、
ド迫力に圧倒される。
エレベーターで最後部まで上がって、
展示室の壁沿いのゆるやかなスロープを下りながら、
多様な視点で立佞武多を見ることができる。
青森県の佞武多を初めて見ることができて大満足!
津軽鉄道に乗ってみたい気はあったのだが、
「立佞武多の館」に長居しすぎたため
時間的にうまく行かなくなって、
太宰治のふるさと金木(かなぎ)まで自転車で走ることに。
金木に到着、
国指定重要文化財の太宰治記念館「斜陽館」は、
訪れる人が絶えません。
建物といい立派なお庭といい、圧倒される。
バスの出入りが絶えない大駐車場を挟んで
「津軽三味線会館」があり、
この金木が津軽三味線発祥の地であることを知る。
この日最後のライブ、
14:30〜15:00に間に合った!
「津軽三味線会館」と道を挟んで雲祥寺があって、
ここは太宰治の子守タケの実家の菩提寺で、
太宰はタケに連れられてよく遊びに来たのだそうだ。
右は樹齢500年以上といわれる赤松の老松。
逆風に苦しみながらようやく十三湖を視野に・・・
後でサイダーさんに聞いたのだが、
海岸沿いの道は追い風だったそうで、
風は舞うらしい…
ようやく十三湖と日本海がつながる根っこの橋に、
こちらが十三湖側で、
こちらが日本海側。
17:30頃宿に到着、
二人の到着は16:35とのことでした。
これは部屋からの十三湖です。
龍飛崎まではTAXIで行くことにして、二人を見送り、
宿の入口で記念写真!
8:30にTAXIに来てもらい、
しばらく海岸線を走り、
先行する二人をどこかで抜くと思ったのですが…
どこを走っているのかな!?
結局すれ違いませんでした。
この海岸線での見どころ、七ツ滝で途中下車、
途中で海岸線から離れ内陸部に、
龍飛崎までは強烈なアップダウン!
こりゃたまらん!!
10時少し前だったか、龍飛崎の駐車場に到着。
駐車場から灯台のある丘に上り振り返ると、
日本海に突き出している権現崎が見える。
その展望台から
北海道を望む!
北前半島がかすかに見える。
日本海を南方向
に辿ると、
彼方に権現崎が突き出して見える。
到着してからズーッと、
二人が到着するのを待ちながらあちこちうろうろ…
「津軽海峡冬景色」の歌碑があり、
赤いボタンを押すと、
石川さゆりが歌いだす!
なかなか二人と出会えなくて、
サリーナさんの携帯は不通…トホホ…
という訳で
青函トンネル記念館へ
ケーブルカーに乗り
海面下140mの体験坑道へ、
トンネル工事の作業坑の一角にあり、
実際に使われていた機械や器具が展示されていて、
大変だった工事の雰囲気が味わえます。
二人はまだかと歌碑に戻ると、
ここは記念写真を撮る人が絶えなくて、
その横に「階段国道」!?
これが有名な日本で唯一の「階段国道」
「階段国道」からみえる帯島
集合写真を撮ってあげたらお返しに撮ってもらった一枚!
とうとう二人と会えずじまいでバスに乗ることに!
14:15龍飛崎灯台発のバスでJR三厩駅に向かうことに。
「三厩」は「みんまや」と読みます。
バスではいつものように一番前の席に陣取り、
三厩駅に到着。
この先で行き止まり。
列車が到着!?
一両なので単車!?
輪行している人も降りてきて…
この日のうちに帰阪できないため、
今日は仙台まで行き、
明日朝の飛行機で帰阪することしたのです。
三厩15:21〜16:02蟹田
蟹田16:23〜17:02新青森・・・白鳥74号(弘前行)
新青森17:12〜18:53仙台・・・はやて44号(東京行き)
という訳で仙台泊
6日目:5月2日(木)
今朝の仙台は快晴!
仙台駅前は、
ペデストリアンデッキが張り巡らされていて戸惑う!
歩行者ではなく自転車だからかな…
仙台発7:07に乗り、
仙台空港駅に到着。
空港へのアクセスの良さは国内屈指では!?
はやりの円筒形のターミナルビル!
仙台空港発8:30〜伊丹空港着9:50
空港バスと近鉄を乗り継いで、
大学の午後の授業に直行!
GWのど真ん中に平日が挿入された、
変則的でスケジューリングに苦労した、
でも苦労のし甲斐のあるGWでありました。